楽器学習は「薬に頼らない」暮らしのケア

つぶやき

フォーブスジャパンが紹介していた研究によると、楽器を続けてきた人は脳が若々しい状態を保っているそうです。楽器の演奏は、耳、目、手、そして集中力を同時に使うため、たとえ少しずつでも継続して取り組むことで、騒音の中での聞き取り能力や物事を順序立てる力、注意を向ける能力など、日々の生活の質を向上させると言います。年齢を重ねてから始めても良い影響があることから、楽器学習はまさに「薬に頼らない」暮らしのケアになり得ると言えるでしょう。

楽器練習の具体的な効果

楽器の練習は、音を聴き、譜面や鍵盤といった視覚情報に注意を払い、さらに体の動きをコントロールするといった複数のタスクを同時にこなすため、自然と集中力が引き出されます。また、練習は小さな達成の積み重ねです。「昨日より1小節きれいに弾けた」や「少しだけテンポを上げられた」といった目に見える進歩が、継続するためのモチベーションとなります。好きな曲を題材にすれば、机上の訓練では得られないような没入感を得られ、取り組みそのものが楽しくなるでしょう。完璧を目指す必要はありません。たとえ途中からでも、少しずつ練習を重ねること自体に大きな価値があるのです。

続けるための壁と解決策

そうは言っても、現実には続けるのが難しいと感じる壁がいくつもあります。例えば、毎日30分という時間すら確保できない日があったり、自己流の練習で何をどうすればいいかわからなくなり、挫折してしまうこともあるでしょう。さらに、上達している“証拠”が掴みにくく、やる気が続かないという悩みもよく聞かれます。これらの壁を乗り越える鍵は、個人の「意思」に頼るのではなく、「仕組み」で解決することです。幸い、現代ではITがその強力な手助けをしてくれます。

続けられる「仕組み」の活用

最近では、オンラインレッスンだけでなく、様々な便利なサービスが登場しています。たとえば、スマホやPCのマイクで演奏を聴き取り、音程やリズムのズレを色分けして点数化してくれる自動採点サービス(Noteflight Learn + SoundCheckなど)。また、動画と譜面を同期させ、速度変更や部分ループで苦手箇所を繰り返し練習できる映像同期型のツール(Soundsliceなど)があります。

ただ一番の仕組みは仲間を作って一緒に練習することです。高速有線LANなどが前提となってしまいますが、オンラインセッションサービス(SYNCROOMなど)を使えば、手軽に合奏が可能です。

習慣としての楽器練習

楽器練習は、毎日の生活にやさしく溶け込むケアです。大げさな準備は必要ありません。短時間でも積み重ねれば、耳と集中力の“調子”は少しずつ整っていきます。大切なのは、意思よりも仕組み。今日からたった30分でも、音を出し、記録し、昨日より1小節だけ上手に弾いてみませんか。

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