宇宙からのリモートセンシング

情報技術

宇宙から地球を観測する「リモートセンシング」は、環境、農業、防災などさまざまな分野で活用されています。


リモートセンシングとは

「リモートセンシング」とは、離れた場所から、対象の状態を測定する技術。人工衛星に搭載されたセンサが、地表からの光や電波の反射、散乱、放射をとらえ、画像として地球の“見えない変化”を教えてくれます。光や電波には「波長」と呼ばれる長さがあり、人間の目に見えるのはその一部(可視光)だけ。衛星は、可視光に加え、近赤外線やマイクロ波などの人間の目では見えない波長でも観測できます。

波長帯見えるもの・特徴
青・緑・赤(可視光)色や形、景観の変化
近赤外線植物の生育状態、葉の密度
短波赤外水分量、土壌の状態
マイクロ波(SAR)雲や夜間でも地表を観測、地形変化の検出

それぞれの波長には得意な「見せ方」があるため、用途に応じて使い分けるのがポイントです。


波長の違いが生きるユースケース

農業:作物の健康状態をチェック

衛星画像を時系列で観察し、近赤外線と赤の差から「NDVI(植生指数)」という指標を算出。これにより、畑や田んぼの作物がどれだけ元気に育っているかが数値でわかります。

都市環境:緑地の分布や変化を把握

可視光と近赤外線の組み合わせで、都市のどこに緑が多いか、季節や年ごとの違いまで分析可能。公園の維持管理や都市緑化の効果検証などに活かされています。

防災:地盤変動や災害の痕跡を発見

マイクロ波を使ったSAR(合成開口レーダー)なら、雲に隠れていたり、夜間だったりしても観測が可能。地震による地殻変動や土砂崩れなどの変化も、高精度で捉えられます。


技術を理解することで見える世界が変わる

波長の違いを理解することで、私たちは目に見えない変化や特徴を「見る」ことができるようになります。宇宙からの視点を持つことで、地球の状態を俯瞰的に、そして定量的に把握することができるのです。

リモートセンシングは、「測る」から「活用する」へ、そして「社会を変える」ための技術へと進化しています。まずは、波長の違いがどのように地球の“見え方”を変えるのかを知ることから始めてみませんか?

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